建築物の火災時の延焼防止対策として、ケーブル、配管などが建築物内の防火区画(壁・床)を貫通する部分には、建築基準法において定められた性能を有し国土交通大臣認定を取得した所定の性能を有していることを認定された防火区画貫通部措置工法を施工することが義務付けられております。
一方、近年、既存建築物をリフォーム・リニューアルして有効活用する動きが高まっておりますが、その際、電気配線の引替え工事あるいは情報機器の新規・更新による通信ケーブル(LANなど)の追加配線工事などが行われます。この時、防火区画となる壁に小孔を開けて配線されるケースが多く出てくるため、簡単かつスピーディに、前述した建築法規に従った適切な方法で埋め戻すことができる製品を、電気工事関係者などから強く要望されていました。更に、こうしたケースでは、天井裏などの隠蔽部よりも、人目につく位置に小孔配線孔が設けられることが多いため、施工のやり易さに加えて、施工後の仕上がりの良さも同様に強く望まれていました。
当社では早くからこれらの点に着目し、簡易施工作業性および良好な化粧性を同時に実現する、パーツ嵌め込み式防火措置製品「プチロク®」を開発して2005年から販売開始し、2007年には開口径φ100oの大きい孔に対応できる製品として姉妹品「プチロク®ワイド」を加え、実績を重ねてきました。
ご好評を頂いているお客様から、更なるご要望として、「プチロク®」の合成樹脂製可とう電線管への適用拡大や、「プチロク®シリーズ」のサイズ拡充といった声が高まってきました。
そこでこの度、本体スリーブあるいは耐火性能の肝となる熱膨張性耐火材などの改良を行い、こうした要望にお応えできる高機能・高性能な製品を実現しました。 |