環境負荷低減型ケーブル延焼防止シート「プロテコ®シート−P2・eco、プロテコ®シート−P2DX・eco」新発売 −業界初となるエコタイプ、防カビ性も実現− |
古河電気工業株式会社、エフコ株式会社および株式会社古河テクノマテリアル(本社:神奈川県平塚市、社長 中村信之、資本金:3億円 古河電工出資100%)は、従来のケーブル延焼防止材「プロテコ®シート−P2」および「プロテコ®シート−P2DX」をノンハロゲン難燃タイプに改良し、環境負荷低減を図った「プロテコ®シート−P2・eco」、「プロテコ®シート−P2DX・eco(特許第3676052号)」(通称:プロテコエコシート)を開発・製品化しました。07年1月29日より販売開始予定で、1〜3億円/年の売上を見込みます。 |
「プロテコ®シート−P2・eco」は、洞道内敷設の通信ケーブルや、ケーブルラック敷設の電力ケーブルに、直接あるいはラック上からシートを巻付けることにより、火災によるケーブルの延焼を防止します。(図-1参照)
特に隙間が生じやすいケーブルラックへの巻付けには、巻き始めと巻き終わりに、長さ方向の片側に熱膨張性シートが取付けられている「プロテコ®シート−P2DX・eco」を使用することにより、火災の熱に反応して膨張した熱膨張性シートが、ケーブル周囲の隙間を閉塞して火災の流入を防ぐ効果が得られます。(図-2参照)
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パイプシャフト内施工例 |
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縦貫通施工例 |
| 図-1 シートの施工例 |
 図-2 ケーブルラックへの巻付け施工例 |
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 試験開始 |
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 試験終了 |
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図-3 垂直トレイ燃焼試験(注1) |
本シートの耐火性能としては、IEEE-383準拠「垂直トレイ燃焼試験」(815℃で20分間加熱)に合格しております。
基準(試料上端1800mmまで損傷しないこと)に対して、わずか1/3の600mm損傷で抑えられております。(図-3参照) |
本開発品は、ハロゲンを含まない樹脂、ゴムおよび難燃剤を使用しており、燃焼時にハロゲン系ガスを発生しません。
更に、低発煙性(80%光透過率)であり、腐食性ガス等の発生も殆ど0に抑えられ、環境負荷を大幅に低減しております。(図-4参照) |
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図-4 燃焼特性 |
本開発品は、優れた防カビ性を有しており、洞道内などカビが発生しやすい場所に最適です。(表-1参照) |
カビ抵抗性試験 |
開発品 |
従来品 |
比較品(*) |
開発品、従来品および 比較品について、 カビ抵抗性試験を 行った状況 (51種類の菌を培養、 期間は28日間) |
カビの発育が 全く見られない |
同左 |
全体の1/3を カビが覆っている |
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(*)比較品:開発品と同組成で防カビ剤を添加していないもの |
注1)垂直トレイ燃焼試験 |
| 米国電気学会により開発された試験方法(IEEE383 std. 1974-2.5)であり、最も世界的に認知されたケーブル燃焼試験です。通信ケーブル、耐火・耐熱電線等の難燃性評価に用いられています。
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注2)ASTM E662-83 |
| 米国材料試験協会『American Society for Testing and Materials』の略で、国際標準化・規格設定機関のことです。ASTM E662-83は、発煙性試験規格です。 |
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